五世代の着物
私の娘の高祖母(ひいひいおばあちゃん)は、昔、養蚕業をされていたそうです。
糸を紡いで機織りで反物にし、ひいおばあちゃんが美しいこの色に染めあげた。
そして、その着物は、おばあちゃんがお嫁に行くときに着物として渡されたそうです。
現在、この着物は、私たちの手元にある。
7歳になった私の娘の七五三にと、お義母さんが仕立て直してくださったのです。
ひとつひとつの工程には、目には見えない深いものがある。
箱から出した瞬間、胸が熱くなった。
ひいひいおばあさんが、どんな気持ちで糸を紡いだのか。
お義母さんが、どんな気持ちで呉服屋さんに持って行ってくれたのか。
準備期間中、お義母さんは、いつも「わくわくして楽しいわ。」と電話をくれた。
きっと、おばあさんたちみんな、同じ気持ちだったのでしょう。
かわいい娘や孫の為に、何か残してあげようと。
五世代に渡って受け継がれたこの一枚の着物。
来月、七五三のお祝いをしてあげたいと思います。
そして、娘の子供たちさらにその先まで。
ずっとずっと大切に残して行きたいと思います。
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